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読画塾は江戸時代の文人画家が遺した精神文化を現代に蘇らせる活動をしています

刊行物

新刊

 
 十六羅漢図の原点 森田聖子/小林詔子/許 永晝編著
 A5判/カラー口絵20頁+本文324頁/定価8,000円+税/令和元年11月刊行
 『法住記』を一読して誰もが驚くのは、恐らく説法する導師がすでに世尊ではなく、その入滅後八百年中に在世したという執師子国出身の大阿羅漢ナンディミッタであった点ではないかと思う。しかも『法住記』に記される教義が純粋な分別説部なのかといえば、けっしてそうではない。紀元前の遙か昔、原始教団が分裂したのち、楞伽島へ渡って伝承された原始仏典を基盤とし、紀元百年前後に本土のインドで起こった「大乗」という革新運動をも包含する、第三の仏教なのである。(本書はしがきより)   
目次
 口絵(俊芿請来十六羅漢図・俊芿律師像本書・
    
浦上春琴【白描十六羅漢図】・無著像
 はじめに

  本書の構成/言語および漢訳の文字表記について/分別説部について/
  止観とは何か/一切乗の尊像
 第一章 蘇軾の十六羅漢賛二種と十六羅漢像
  蘇軾「十八大阿羅漢頌」(原文・訓読・訳注)
  蘇軾「自南海帰過清遠峡宝林寺敬賛禅月所画十八大阿羅漢」
     (原文・訓読・訳注)
  浦上春琴筆【白描十六羅漢図】の解読  森田聖子
  十六羅漢図と法住記/残存図様と文字資料/十六羅漢像図様各論/結語
 第二章 十六羅漢の原典
  黄庭堅「十六羅漢賛十六首」(原文・訓読・訳注)
  十六羅漢像の原型  許永晝
   唯識の系譜/『法住経』および『法住記』の構成/分別説部とその仏伝/
   瑜伽師地論の漢訳と原始仏典/十六大阿羅漢各論/十六大阿羅漢の正体/
   法滅とは何か ―殺生戒と刀兵劫―
 附録 「十六羅漢」関係年譜
     北伝・南伝における結集
     インド・スリランカ・中国・日本における仏教史および仏教の伝播
     
俊芿律師の足跡  森田聖子
おわりに  小林詔子
 
 法住経と法住記
 A5判/カラー口絵18頁+本文180頁/予価3780円(税込)/平成30年11月刊行
 十六羅漢はどこからやってきたのか?
 
 仏や菩薩・祖師といった尊格の供養、罪障の懺悔、経典の講説、伝法の伝授など、一定の目的によって僧侶が集い説法をおこなうことを「施会」という。十六羅漢はこの「施会」に呼応して出現する尊格であり、法滅をくい止める、いわば「法住」の象徴として信仰されてきた。人が守るべき「普遍的なもの」はいったい何処に、どのような形で、どのような人格によって伝えられてきたのか、それはもう滅えてしまったのか、またどうすれば復活するのか、それをさぐる存在が文人なのである。(本書「はじめに」より)
 
 目次
   
口絵(釈迦涅槃図・十六羅漢図・玄奘三蔵法師像)
  はじめに
  『仏臨涅槃記法住経』(原文・訓読・現代語訳)
  『大阿羅漢難提蜜多羅所説法住記』(原文・訓読・現代語訳)
  『法住経』『法住記』とは何か  許永晝
  黄庭堅と仏教  村越貴代美
  おわりに  森田聖子
  参考文献
  索引(事項・人名) 

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